「エクセルの得手不得手で大きな誤差に」


私の会社ではかなりの多品種の生産を行っており、一つ一つの製品に対してレートと言われる一分あたりの加工費用を算出したり、直接製品に直課できない間接部門、例えば私たち経理や総務部門などの費用を回収するための諸比率を算出したりしています。

もはや毎年恒例のことなのでエクセルの書式もある程度固まっており、非常に整然とした作業で原価の計算を行っていますので、経営層にも理解しやすいシミュレーションや指標を提供できていると思っていました。

しかし、それら書式を作成した人は既に退職しており、エクセルの数式の中身を正確に理解できている人間は社内にはほとんどいませんでした。

あるとき、新しい製品を生産することとなり、久々に定型のエクセル書式に手を加えることになりました。エクセルの切り貼りだけと思って、若手社員に作成をお願いしてみると予想していたよりも高い原価となって出てきました。

その時はかなり過密なスケジュールでしたので十分に結果を吟味せず、そのまま経営層に伝えることとなりました。

予想より高い原価に経営層の方は頭を抱えて、いろいろと投資の削減や経費・採用計画の見直しを命じてから再算出を私がしたのですが、途中で数式の誤りに気づきました。若手社員はエクセルの数式に明るくなく、誤った箇所から数値を引用していることに気づかず、資料を作成していたのです。

最終的に私が修正して、前回の誤りの報告と共に正式な原価を報告したので事なきを得ましたが、あのままだとクライアントに叱られる結果になっていたと思います。