Excel帳票を設計した人がいなくなったら大変


そして最後。これがいちばん問題かもしれません。

請求書や見積書、領収書などをExcelで作る場合には複雑なマクロや計算式が遣われることが多いですよね。

では、それを作った人が急にいなくなったらどうなるでしょうか。

「いやいや、その前に引き継ぎとかちゃんとしておくから」

そうお考えかもしれません。

でも、経験上Excelに関しては上手くいかないケースが非常に多いんです。

なぜ引き継ぎがうまくいかないのか、その理由

大きくは以下の3つです

  1. プログラムの知識がない人が作っているケースが多い
  2. 作成者も良くわからない状態になっている
  3. 他の人から引き継いでいるケースが多いから

です。

1.プログラムの知識がない人が作っているケースが多い

まずこれです。C#やC++、あるいはVBAではなくVisualBasic(VB)などをきちんと学んでいる人が作ったものは、しっかりしていることが多いです。しっかりというのは、どのような機能があり、それはどこでどんな処理が行われているからであり…という「仕様書」や「設計書」があることが多いからです。

そういった資料があれば、後から引き継ぐこともできます(そもそも、そのために仕様書などは作っているので)

また、バグ潰しやバージョンの変化の履歴などもきちんと文書で残してくれているケースが多いので、過去のやりとりも把握することができます。

こういう場合は、引き継ぎが現実的に可能です。

しかし、マクロを作る「VBA」これは、いわゆるしっかりとしたプログラミング言語ではありません。平たく言えば簡易的な言語。覚えるのが簡単という特徴があります。

しかしそれは裏を返せば「素人でも独学で覚えて現場で使ってしまう」ということ。

プログラミングの作法や暗黙のルールを知らない人が作ると「他の人が見てもわからない」「ムダが多い」「少し修正するだけでも全体に影響が出る」といったような、非常に厄介なものが出来上がってしまいがちです。

こういったものは、引き継ぎが非常に困難です。

2.作成者も分からない状態になっている

また、往々にして文書だって残っていないケースも多いです。しかしそれなら「引き継ぎとしてその人に作ってもらえばいいじゃないか」と思われるかもしれません。しかしそれも困難なケースが多いです。

なぜなら、プログラミングの知識がない人が、その場その場しのぎで改良していったケースなどに顕著ですが「自分でも過去どんな風に直したか覚えていない」「昔作った機能がどうなっているかわからない」「なぜか上手く動かない時があるけど原因がわからない」など、内容を把握できていないケースが多いからです。

また、どのように引き継ぎの文書を作れば相手に伝わるかというのも、プログラマーでないとわからないことが多く、そういう意味でも引き継ぎは困難を極める事が多いんですね。

3.他の人から引き継いでいるケースが多い

そしてこれが最も困ったものなのですが、すでに現在の担当者も他の人から引き継いでいることが多いんです。

例えばちょっと詳しい人に基本的な部分を作ってもらって、そこから自分でカスタマイズしてきたようなケース。あるいは市販のちょっとした見積VBAを買ってきて、それをうまく修正しながら使っているケース。

この場合、そもそも作っていない・理解していない上に見よう見まねでカスタマイズしているので、どうしようもありません。

買ってきたものをそのまま使っているならまだ、その開発元に聞けばいいのですが、中途半端にいじられていると開発元もサポートしてくれませんよね。

Excel帳票の引き継ぎは「超困難」と考えるべき

なので、Excelで作られた請求書や領収書、注文書や注文請書などの伝票は引き継げないと考えることをおすすめします。

そうすると今の運用者がいなくなったら…どうなるのでしょうか。どうしようもなくなるか、あるいはその人が急に権力を持ち出すか…

どちらにしても会社としても一緒に働く仲間としても厳しいですよね。

 

Excel帳票は最初はいいのですが、長い目で見るととてもリスキーです。なにしろ帳簿と伝票は企業のコミニュケーションの根幹なのです。

きちんと、しっかりしたツールを入れることを改めておすすめします。